盆栽と坊主

 髪型について考える。
 前に、盆栽をやっている人が「盆栽は老後の優雅な楽しみっていうイメージがあるけど、興味があるなら少しでも若いうちから始めるべきだ」と言っていた。盆栽の対象は木だから、何十年、年百年という長い年月の変化を愛でるもの。若いうちに始めれば、その分だけ長く盆栽に関われるから面白いということらしい。それを聞いて、確かに盆栽を面白いと思える感性があるなら始めてもいいなと思った。ショートケーキの苺を後に取っておくタイプなら別だけれど。
 
 それで髪型も同じなのかもと思った。髪型と言うか、坊主。  僕も年齢とともにだんだんと髪の毛が減ってきているし髪質も変わってきているから、いつかは髪の長さやヘアスタイルを楽しむよりも、過ごしやすさを優先して坊主にするのかなと前から考えている。坊主もひとつのヘアスタイルではあるんだけれど。
 髪をぐっと短くしたときの、人の爽やかさと明るさが魅力的な人もたくさんいる。そういうのにも憧れる。
 
 盆栽と同じように、髪をとても短くして坊主になった後のファッションとか、自分の気持ちのありようの変化も長い時間をかけて育てるものなのかもと思うのだ。坊主にしている人から「勝手に盆栽に例えてくれるな」と言われるかもしれないけど。  調べてみると、坊主頭が似合う顔、似合わない顔というがあるらしい。でも顔はなかなか変えられない。それなら気持ちの方を変えていって、自分を今より好きになれればいいんじゃないか。そういう意味では、髪型に関係なく、もう盆栽が始まっているとも言える。