未来で待ってる
週に1回、ロシア語講師としての仕事のためにある駅まで電車で行く。その駅は元々(中高の)教師として勤めていた頃の通勤経路にあり、その頃も合わせると13年くらい前から馴染みがある場所だ。
人が多く住む人気のエリアで、おいしいお店も集まる駅。学生さんも多くてにぎわっている。
あまりに日常になっていた、思えば僕が20代半ばから10年間くらい長い時間を過ごした町。今日ゆっくり歩いていたら、もう無くなった店があり、変わらず営業している店もあり、昔あの人と行った店、行きたかったけど混んでて入れなかった店……そんな色々が目に入ってしみじみとした。
商店街を歩いていると、ちょうどその町に住む元同僚が脇道に入っていくのが見えて、声をかけられる距離ではなかったから見送ってしまった。
あの街にいた頃は、今より世の中に怒っていた。少し小綺麗で上品な感じの店で飲んだりして、仕事で繋がった人たちとわいわい話したりしていた。今あの日々を思い出すと少し寂しい気もするし、他人事のように微笑ましかったりする。我ながら良いことだなと感じるのは、歳をとったことが面白いと思えていることだ。
想像の世界で、あの頃の自分を赦して、褒めたり、肩を叩いたりして鬱陶しいという顔をされる。未来で待ってる。