ロイ・アンダーソン
僕は少しアートっぽい映画を観ることがある。その中でロイ・アンダーソンという監督の作品は、観たものはどれも好みだった(名前が似ているけど、ウェス・アンダーソンとは違う。ウェスの映画も結構好き)。
ロイ・アンダーソンの映画は、ほとんどストーリーらしい展開がない。無いことは無いんだけど、物語が進んでいるとは言いがたい時間がかなり長い。カメラもまったく動かない。静止画の中で人が動いているようなシーンの連続でできている。静かな中で人の悲鳴が聞こえたり、猿が電気ショックを掛けられていたり、人が命をひきとったりする不快なシーンも多い。苦手な人は苦手だと思う。
なのに、絵が恐ろしく美しい。彼の作品は「動く絵画」と言われることもあるらしい。まさに、絵画が動いている感じ。実際の街や店で撮影されるのではなく、隅から隅までぜんぶセットとして作られているとのこと。すごい。
物語を急いで追わなくてもいいし、場面の切り替わりも遅いので、画面の隅々まで観ることができる。途中で「長いなあ……」「何なんだこの映画……」と思わないでもないけど、観終わるとまた観たいなと思う。
気になったら、Youtubeで英語版の予告編を観るのがおすすめ。日本語版はナレーション(無理やりほっこり映画にしようとしてる)が入ってしまう。
一番最近の長編は2019年の『ホモ・サピエンスの涙』なので、英題の About Endlessness で調べてみてほしい。