ゼミでやったところ
子供のころ家にベネッセから広告が入って、袋を開けるとチラシの他に進研ゼミを宣伝するマンガが付いていた。あの形式の広告、今でもやってそうだ。あのマンガは毎回画風が違うから、きっとベネッセが毎回違う漫画家さんに発注していたのだと思う。
画風は違えど、ストーリーの大枠はだいたい同じで、勉強も部活も人間関係もうまくいかなくなったときに進研ゼミを始めた主人公がテストで「ゼミでやったところだ!」とめきめき成績を伸ばし、部活でも結果を残し始め、友達とも仲直りする。「急に点数伸びて、お前塾でも通い始めたのかよ?」だし、「大切なポイントはわかりやすく解説してあるから安心!」である。百万回読んだ。
勉強でも部活でもいいから何かでちょっとした自信が芽生え始めて、すべてが少しうまくいく。そういう現象は確かにあって、特に人間関係は、表情の変化で好転することもある。どちらかというと、子どもよりも大人の方が共感できるストーリーなのかもしれない。絶妙に現実感があるから読めてしまう。
最大の問題は、進研ゼミを毎月提出するくらいまで頑張る根気と自信はあらかじめ持っていなければならないということだ。ベネッセの社員はそこを頑張っているんだろう。知らんけど。
ベネッセに言われずとも、人生は「どこかでやったところだ!」が意識的にも無意識的にもたくさんあるから面白くもある。ゼミと違って、その後人生のどこにも出てこない経験が一番大事なことだったりもするので、それも面白い。ぬいつぎをやっていても「これはあの経験が生きている!」がある。僕が部活で結果を残しはじめるのも時間の問題だ。