韓国風サラダの記録
今年もコンテンツに溢れた年だった。話題の映画や人気歌手の新譜、ユニークなイベントに展覧会。知っているだけで観たり聴いたりしていないものが山のようにある。そのうち自分が好きなものだけでも見てみようと思っても、なんだか時間も心の容量も足りなくて、まあ実質無理なのだ。謎のショート動画を観て過ぎていく時間を反省したところで気分がよくなることはないから、せめて心が動いた瞬間を忘れないでいようと思う。
近くに新しくできたスーパーで買った韓国風サラダが妙に美味しかった。それをどこかに書き留めておいて、半年後たまたま読み返したとする。そんな最近の出来事でも僕たちはすっかり忘れる。浴びてる情報が多いから。記録を掘って「確かにあのサラダ美味しかったな!ぜんぜん韓国風ではなかったけど」と思い出す。
そういう記録が溜まると「なんだか何もしないで数年過ごしてしまったな」という勘違いから救われたりする。実際は「何もしなかった」ことなんて全然なくて、毎日それなりに生きてる。本当に。でも世界には、20代でこれしてないやつはダメみたいなこと言う人が多すぎる。嫌だなと思いつつも、そういう誰かのお金を稼ぐためにしっかり不安を煽られちゃうから不思議だ。
ぬいつぎも誰かの心を動かして、良い意味で記録に残れたらいいけど、それは来てくれる人の自由だからなあ、と半年前にハマっていた韓国風サラダを食べながら思う。