タレカツ再訪

何年か前に、同世代の同僚と一緒に埼玉県の「川の博物館(通称:かわはく)」に行って、お互いの授業に生かせる材料を探す1日を過ごしたことがあった。少し遠くの博物館に行ったのは、そこの学芸員の人に知り合いがいて、普段は見られない標本を見せてくれるという話をもらえたからだった。そこそこの時間在来線に乗って、博物館に向かう前に、ほとんど何もない駅前にあるご飯屋さんに入って、タレカツ丼を食べた。
その同僚と今年に入ってから一度会って、実はこれから本屋に絡めた企画として「本屋で学ぶ理科」みたいなことをやりたいと思っていて、あの時と同じテーマで第一回を考えているんですと話したら「だったらまたあの博物館へ行こう」ということになった。Googleカレンダーに「タレカツの会」と入れた。調べたらタレカツの店もまだ営業しているようで嬉しくなった。
大人になってから遠足のようなものに行ける関係の人がいるのは凄く幸せだ。数年来の場所を訪ねるとなれば「何年も仲良くできていて嬉しいなあ」とも思う。僕の周囲には「友達が結婚してから孤独を感じる」という話す独身の人が何人かいるけれど、僕には正直なところ、その気持ちが分からない。今回一緒にいく2人はともに既婚者で、まあ、そんなことは関係ないと言えば関係ないし、友達が結婚しようがしまいが人間は常に孤独である気もするし。でも、今回の小旅行が実現することへの嬉しさが、日頃の寂しさから生まれているのかと言われれば、そうなのかもしれないとも思う。