意外と絵が上手い

ぬいつぎのInstagramとThreads、そしてこのサイトでイラストを公開することに決めたことは、僕にとってはまあまあ大きなことなんだろうと思っている。少し他人事みたいに「そうなんだろうな」と思うのは、何となく上空から自分自身を見下ろしている感覚の話だから。
マンガっぽいものを描く、イラストを描くことは僕にとっては子供の頃から暇があればやっていることだ。Instagramを見た人から「意外だね」と言われるのが意外だと思うくらい、僕にとっては新しいことじゃない。落書きのようなイラストを描いては「え、上手いじゃん」と言われてきた人生だ。だけどもちろん分かっている。「上手いじゃん」は「漫画家になれるよ!」とか「売れるよ!」のレベルではなくて「あら、意外と絵がかけるタイプなんだね」くらいの意味だということを。
僕は新しく開こうとしている店に「意外と絵がかけるんだね」レベルのイラストを出すことに決めた。それが人の興味を引いたり、褒められることを期待して。プロ用のソフトを使って絵がかけるアマチュアが星の数ほどいる時代に。これはきっと少し恥ずかしいことであり、見る人によっては「イタい」のかもしれない。でも、SNSにめちゃくちゃ上手いイラストを投稿した人に「下手くそで恥ずかしい。こんなレベルでよく出せるね」などと信じられないことを言う人がいる世界で、ちょっとイタい大人は希望の灯火になるだろう。
それに、少しずつ本当に上手くなっていくかもしれない。他にも、チラシのデザインも自分でやってみたいし、ぬいぐるみを扱うからには裁縫も上手くなりたい。今は音痴だけど、店で月に一回、ピアノを弾きながら歌う未来もあるかもしれない。いや、ダンスかも。子供の頃からダサいとかみっともないとよく言われて落ち込んできたけど、どうやらこれが僕の生きる道なのだと思う。
(僕の絵を見て、本気で上手いと言ってくれたり、イタいとかダサいとか言うなと言ってくれる優しい人にも感謝しています。)